被災地に行ってみて
非常に長い記事です。ご容赦ください。
今回の教訓
・水は飲み水だけでなく生活用水の水も確保すべし!
ガスや電気はお互いに補完できますが
水は代替不可です。
飲み水の確保は習慣化しましょう!
手洗い食器洗い、トイレ用等々の水もあると便利です。
特に小さいお子さんがいるご家庭は水の確保は日常化していたほうがよさそうです。
給水車はすぐ来るとは限りません。
・携帯の充電器は忘れずに!
携帯電話のバッテリー切れはいまや致命傷。
電気が来ていない場合もあるので車のバッテリーで使えるものや
手動式、または電池式などが良い。
・手ぬぐい、タオルは万能選手。
仮設トイレは衛生面はいいけれどそれでも結構臭います。マスク代わりに重宝しました。
また頭に巻けばケガ予防にも。
・ウェットティッシュは便利です。
やはり水がないときにはこれ。現地で買いに行きましたがすっかり売り切れでした。
・スリッパ必携!
部屋の中でガラス片も散らばっているときがあります。
スリッパをはかないとけがします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回の新潟中越沖地震は
主人の実家の柏崎が被害の中心となったことで
様々な被害を目の当たりにすることになりました。
被害の状況は様々なメディアで報道されているとおりです。
発災直後、柏崎に向かう道は近づくにつれ大渋滞に。
あちこちで亀裂が生じていて
通行止めや交互交通の箇所多数。
その亀裂を乗り越えているまさにそのときに
一番大きな余震に遭遇してしまうなど
地震の怖さを体感しながらの運転となってしまいました。
実家は近いのに橋が寸断されていたり
道が陥没していたりと
なかなか近づけません。
向かう途中の近所の神社は目を覆うばかりの惨状。
崩壊している家、壁が崩れている家等々あり
なんともいえない気持ちが胸にこみ上げて
涙があふれて仕方がありませんでした。
でも被災してもいない私が泣いていてもしょうがない!
やっとのことで実家に到着したら
塀も家も無事!奇跡的です。
両親も無事で本当によかった!
でも電気は通じているものの
水道、ガスは不通。
こういうこともあるかと持っていったカセットボンベと
毎週入れ替えていた水道水を入れた大きなペットボトル。
でも、義母はもっと上手で
飲料水だけでなく手洗いやトイレ用の生活用水も備蓄していたのです。
さすが用意周到!
夜遅くまで防災無線から様々なお知らせが流れてきます。
どれひとつをとっても被災している方々には必要な情報。
それを夜遅くまで流し続けてくれている職員の方々に
本当に頭が下がる思いでした。
防災無線だけでなく被災者のために様々な人々が
必死の思いで動いてくれている。
それだけで胸が熱くなります。
でもそう思えるのは家が無事だったからで
避難所に避難している方々にとっては
不安でいっぱいの一夜だったと思います。
朝には飲料水は少なくなってきたので給水車から給水をしていただきました。
これも本当に早い時間からの対応でした。
給水所は避難所になっている小学校に行ったのですが
長い列が出来ていました。
最後尾を探してそれらしい人に最後尾ですか?と伺ったら
ティッシュを渡されました。
それを見ると「最後尾、次の人が来たら渡してください」と書いてあります。
思わずなるほどね~と言ったら周りの人からちょっと笑いが。
ちょっとしたユーモアってこういう非常時に大切だと思うのです。
そしてこういう小さなアイデアで避難所の秩序が保たれていくのだと思います。
家の中はいろいろなものが散乱し
足の踏み場もない状況の部屋もありました。
またまた幸いなことに
体の不自由な義父がいつもいる部屋のタンスは
倒れることなく無事でした。
散乱の部屋は倒れた書棚のガラスの破片も散らばっています。
スリッパをはかないとケガをします。
部屋のあらかたを片付け
掃除をして
周りの様子も見ながら
とりあえず一旦新潟に帰ろうということになりました。
帰り道は高速道路は開通していて
ところどころ段差はあるもののスムーズに帰ってくることができました。
突貫工事で復旧してくださった関係者の方々にまた感謝です。
対向車線は自衛隊の災害復旧車両が列をなしていました。
思わずよろしくお願いします!!と心の中でお願いをしました。
実家は幸いなことに被害は免れましたが
すぐ近所で大きな被害が出ているお宅がたくさんあります。
一刻も早いライフラインの復旧と
生活再建を祈るばかりです。
様子を見ながら次は週末に帰る予定です。
それまでに水道ガスが通っているといいのですが・・・
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
旦那様のご実家無事で何よりでした。
7.13水害から3年そして中越地震災害から2年10ヶ月が過ぎてようやく復興が軌道に乗り始めたところでまたこの地震です。
当時新潟市秋葉区に居りましたがちょうど路上にいたので建物から離れて道路中央部に避難してました。
そのあと車のラジオを聴くと新潟県中越という放送で震度6強。
そのとき言い知れない悔しさがこみ上げてくることを否定できませんでした・・・・
さて、旦那様のご実家の両親用意周到に備蓄されていたのですね!これだけでもだいぶ違いますからね。
とにかく一刻も早く余震が納まって平穏な時間が戻ってくることそして復興が進むことをお祈りいたします。
週末もお出かけと言うことですがお気をつけて。
投稿: Racexp | 2007/07/17 23:21
えみこさん、お疲れ様でした。
ご主人のご実家、義両親様共ご無事でよかった!!
えみこさんの「教訓」、すぐに出来そうなことばかりで、私もまず水とウェットティッシュを買っておこう!!とキモに銘じました。
いつもそのへんに脱ぎ散らかしているスリッパも、ちゃんとしときます。
被災地に行かれたご本人ならではの日記で、TVのニュースよりも臨場感がありますね。
いつ東京にも地震があるかわからないから、ひとごとではありません。
それにしても、いろんな方たちに「感謝」できるえみこさんの感受性がすばらしいです。
週末に行かれるまでに、水道とガスが復旧しているといいですね。
しばらくは大変でしょうけど、早く平穏な日常がもどりますように。。
投稿: miporing | 2007/07/17 23:35
えみこさん、ご家族の方が無事でなによりです。
改めて自然災害の恐ろしさを痛感いたしました。
自分は大丈夫と思わず、えみこさんが書かれた教訓を私も少しずつ実践していきたいと思います。
水って本当に大切ですよね。
せめて、一日でも早くライフラインが復旧されることを祈ってます。
週末、どうかお気をつけて。
投稿: norimon | 2007/07/18 01:02
> Racexpさん
私もなぜまた新潟でという思いはぬぐえません。
2度被災した方もいたことでしょう。
日ごろから準備することはなかなか面倒ですし
忘れがちですが
今回その必要性を痛感しました。
>miporingさん
その場で必要と思ってもなかなか手に入らないのです。
新潟に帰ってきて普通に売っていて
お届けしたい!と思いました。
蛇口をひねれば水が出る
スイッチを押せばガスが出る
これってすごく幸せなことなんだな~と思いました!
自分では何にも出来ない。
その道のプロたちが必死になって被災地のために力を尽くしてくれるからこそ
復旧への道も開けてくるのだと思います。
高速道路で被災地に向かう自衛隊の車、電力会社の車、
ガス会社の車、電話会社の車、物資を運ぶ車・・・
全てにがんばって!と声をかけずにはいられませんでした。
>norimonさん
自然災害は本当に恐ろしいです。
先が見えません。
いつ余震が収まるのか、いつライフラインは回復するのか・・・
それが一番の不安です。
義父は体が不自由だから仮設風呂にも行けないでしょう。
こういうときに社会的弱者が一番辛い思いだと思います。
早くガス水道が通じることを願います。
投稿: えみこ | 2007/07/18 06:53
読んでいて涙が止まりません。
阪神淡路の時に、大阪の端に住んでいました。
今でも鮮明にあの日のこと、
そしてそれ以上に、その後数日間のことが蘇ります。
こういう中にあってまで、
いろいろな方に感謝の気持ちを持てるえみこさん。
私は本当に貴女を尊敬しています。
今我が家の水道は蛇口をひねれば水が出ます。
スイッチを押せばガスが。
これを届けられないもどかしさ。
同じ日本の中なのに・・・
どうか少しでも早く、ライフラインが復旧しますように。
お義父様、お義母様にいつもの穏やかな日常が戻りますように。
祈ることしかできなくて、ごめんなさい。
投稿: ペコ | 2007/07/18 08:29
ご実家が無事で、何よりでした。
大きな地震の後、飲料水や食糧など用意するのですが、
しばらくすると忘れてしまうんですよね・・・。
いつ起きてもいいように、常に準備しなくては!
これ以上大きな余震や被害が出ないよう、祈ってます。
投稿: monami | 2007/07/18 08:51
新潟県ホームページの「ライフライン被害状況17日20時現在 第10報」によると柏崎市断水数39,131戸、復旧作業中となっています。市長もガスより水道の復旧が最優先とおっしゃっていますし、職員の方は寝食を犠牲にし頑張っているようです。自衛隊のお風呂の設置も始まっているし、新潟市の私も、全国の皆さんも心から応援しています。ガンバレ!柏崎!!
投稿: 未羽 | 2007/07/18 09:37
えみこさんと、ご家族が無事だったことが何よりです。
つくづく他人事ではないと思うのに、備えをほとんどしていない我が家
きちんとしておかなければいけないと、実感しました。
投稿: えりん | 2007/07/18 10:43
>ペコさん
私もペコさんのこのメッセージを読んで涙があふれてきました。
またあの光景を思い出してしまって・・・
ペコさんは阪神大震災の経験者なのですね。
もう二度とあのようなことは起こらないようにと願いながらも
何度も大きな自然災害は起きています。
人の力ではどうしようもないのでしょうか・・・
ライフラインも徐々に復旧してきています。
これも関係者の皆様の昼夜を通してのご努力のおかげ。
感謝の気持ちをどうあらわしていいかわかりません。
こういうとき自分の力のなさを痛感します。
私も心から祈ります。
被災者の皆様すべて,一刻も早く日常が取り戻せますように・・・
>monamiさん
本当に無事でよかったです。
災害が起きたときには防災グッズに関心が集りますが
時間がたつと忘れちゃうんですよね。
今回は飲み水を用意し始めて
こんなに早く役に立つとは思いませんでした。
雨で土砂崩れも危ぶまれているようです。
本当にこれ以上被災者の方々を苦しめないで!と思います。
>未羽さん
本当に関係者の方々のご努力には感謝せずにはいられません。
昨日の帰り道,
高速道を通ったとき,見事に応急の対応がなされていたのには驚きました。
自衛隊の方々も朝早くから夜遅くまでがんばってくださっています。
いち早い仮設のお風呂に被災者の方々も
疲れを癒せたことでしょう。
全国からボランティアも集っているようです。
悲しんでばかりはいられません!
私も気持ちをしっかり持って柏崎を応援していきます!!
>えりんさん
本当に日頃の準備は大切!!
事態が起こるとその重要さがわかります。
ガス,水,電気・・・
いつも身近にあるものがなくなったときの
不便さは言いようがありません。
日頃から準備しておかないとね(^_-)-☆
投稿: えみこ | 2007/07/18 20:42
えみこさんから、被災者の皆さんの様子を教えていただき、つらく厳しい状況の中でも、秩序やユーモアを失わず過ごしていらっしゃるのに感動すら覚えます。
今朝の番組で「みのさん」が「行政には前回の教訓が生かされていないのではないか!?なぜ水が供給できないんだ。」と憤慨するのに、私も一緒になって憤っていました。
でも、こんな事態の中、ホンの一言被災者の方からインタビューを取るために、大勢のスタッフを送り込むことに、何の意味があるのか?という疑問も感じます。
投稿: さばお | 2007/07/19 01:08
>さばおさん
ご心配をいただきありがとうございます!
報道のヘリが上空を旋回していて
バラバラと音を立てていました。
あのヘリの音は不安を助長させるような気がします。
災害復旧や急患を搬送するなどであればそれは重要ですけれど
報道ヘリはよくもこんなに集ったと思うぐらい
たくさんのヘリが飛んでいました。
でも現地を離れてみると報道により現地の状況を確認できるので
やはり必要なのかな・・とは思います。
それに報道されなくなると日本人って一気に関心が薄まるんですよね。
現地はまだまだの状態であっても。
私も能登半島の地震は,報道されなくなったら
正直なところほとんど関心がなくなっていました。
被災地は引き続き必死にがんばっていたのでしょうけれど・・・
そうは言っても被災者へのコメント要請はいかがなものでしょうか。
疲労と不安の中でどんな思いでマイクの前で話しているのかと思うと
いたたまれなくなります。
水道もガスも地震にはもろいですね。
特に今回は地盤がずいぶん動いたようなので
地下の管は打撃が大きかったでしょう。
関係者も必死に復旧作業をしてくださっていると思うので
後もう少しの辛抱です。
投稿: えみこ | 2007/07/19 23:55